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2025年8月1日(金) 19:06

人々の願いを背負って 伊崎の棹飛び

滋賀県近江八幡市では、僧侶らが断崖の棹の上から湖面に飛び込む修行、「伊崎の棹飛び」が行われました。
毎年8月1日に行われている伊崎の棹飛びは、近江八幡市にある天台宗の寺院・伊崎寺で、1000年ほど続くとされている伝統の行事です。この日は、比叡山延暦寺の百日回峰行を修めた僧侶12人が全国から集まりました。
僧侶らは、湖面から約8メートルの高さに突き出た長さ約15メートル、先端では、幅26センチほどまで細くなる棹の上を、人々の願いを背負って進み、びわ湖に大きなしぶきをあげていました。

この「伊崎の棹飛び」では、予行練習は行われず、その理由について伊崎寺の上原行照住職は、「棹は人生を表している。人生は一度きり、恐怖で足がすくんでいては先に進めない」としています。
また、今回初めて棹飛びを行う僧侶は、「自分がどんなことができるのか考えながら、平和を願って飛びたい」と話していました。
2025年8月1日(金) 18:56

臨時国会・新人議員らが初登院 滋賀選出の自民・宮本議員も新たなスタート

参議院議員選挙後、初めての臨時国会が8月1日に召集され、滋賀選出の自民党・宮本和宏議員も初登院しました。守山市長を3期12年務めた宮本さん、今度は国会でどんな存在感をみせるのか。新たなスタートです。
午前8時。国会の正門が開くと待っていた新人議員らが次々と初登院しました。
そして、滋賀県選挙区で初当選を果たした自民党の宮本和宏議員は、午前9時ごろに到着し、同期となる党の新人議員らとともに初登院しました。

宮本和宏・参議院議員「今回、(参院選の)自民党の新人当選議員は11人で非常に少ない状況。この逆境の中こそ、11人が結束して頑張っていこうということで、『さむらい(士)会』という会をつくって、しっかり改革すべきを改革していくことをみんなで決意している。まず自民党自体を改革していかなければならない。いろんな諸制度、改革すべきはたくさんある。社会保障制度、教育制度、遠慮なくしっかり意見としてぶつけていく中で、より良い日本をつくっていく、滋賀県の発展のために貢献をしたい。」と意気込みを語っていました。

なお臨時国会の会期は、8月1日から8月5日までの5日間です。
2025年8月1日(金) 18:52

2カ月ぶりの↗ 滋賀県 6月の有効求人倍率は1.03倍

滋賀県の6月の有効求人倍率は、1.03倍と、2カ月ぶりに上昇したことがわかりました。
滋賀労働局のまとめによりますと、ハローワークで仕事を探す人1人に対し、企業の求人が何人あるのかを示す有効求人倍率は、前の月より0.01ポイント上昇し、1.03倍となりました。倍率の上昇は2カ月ぶりです。

近畿2府4県の中で上昇したのは滋賀県だけですが、滋賀労働局では「県内の雇用情勢は、持ち直しの動きに、やや弱さが見られる。物価の上昇などが雇用に与える影響に引き続き注意する必要がある。」としています。

なお、全国の有効求人倍率は、前の月より0.02ポイント下がった1.22倍。
近畿は、前の月より0.01ポイント下がった1.15倍。
滋賀は、近畿2府4県の中では、高い方から5番目となっています。
2025年8月1日(金) 18:40

滋賀県職員が開発に協力 近江牛使った新商品販売へ

滋賀県職員が開発に協力した近江牛を使ったスナック菓子の新商品が、8月4日から滋賀県や近畿の各府県のスーパー等で販売されることになりました。
カルビーの江原信社長が県庁を訪れ、滋賀県の味として開発した「ポテトチップス関西味浪漫 近江牛ステーキ味」の販売の決定を三日月知事に報告しました。

このポテトチップスは、近江牛の調達・味付けなどで県が協力し、湖南市にある関西びわこ工場で生産されました。
試食した三日月知事は「たくさん食べられるライトさ。近江牛って、ちょっと食べたらもう(お腹)いっぱいとなるんですが、これはそんなことない」と話していました。

またパッケージデザインも、県が協力。近江牛の霜降り柄や黒茶の毛色を表現し、カルビーでは高級感のあるデザインになったとしています。よ~く見ると、びわ湖や、イナズマも…。

「ポテトチップス関西味浪漫 近江牛ステーキ味」は、数量限定で、税込み160円前後で販売されます。
2025年7月31日(木) 19:08

滞在型の彦根へ!新たに2つの宿泊施設が誕生

彦根城近くのキャッスルロードにこの夏、新たに2つの飲食複合型宿泊施設が誕生です。彦根市の田島市長らも出席し、内覧会が開かれました。

キャッスルロードの南端に7月24日にオープンした「THE BANK HATAGO HIKONE」は、関西みらい銀行の元支店をリノベーションしています。
銀行から土地と建物を借りて、彦根市の一圓興産が運営し、1階にはレストランやバーなどがオープンします。

元銀行の建物とあって、大きな金庫があり、今回はライブラリー室としてリノベーションされています。

そして2階は、シングルルームからテラス付きのダブルルームまで、あわせて8室のホテルとなっています。銀行として使われていたときは、会議室や更衣室・社員食堂だったということです。

一圓興産・一圓泰成社長は「海外の人にもっと来てほしいと思い、インパクトのあるものをつくりたかった。入口にビリヤードがあったり、おいしいピザを食べたり、部屋も非常にシンプルな中に遊べる空間をいっぱいつくった。インバウンドも含めて、多感な日本人でもいろんな旅行スタイルを模索している人にどんどん来てほしい」と話していました。
また、キャッスルロードの反対側、北端には、土産物販売などをしていた彦根市の建物と土地を借り、同じく一圓興産が、1階はベーグル専門店・2階は7室のホテル「HATAGO HIKONE 別邸」としてオープンさせます。

彦根市によりますと、去年1年間の彦根市の観光客数は、約282万人でしたが、ほとんどが日帰りで宿泊は約14%だったということです。

彦根市・田島市長は「キャッスルロードという彦根を代表するエリアに南北にそれぞれ宿泊地ができたことは、滞在型観光に大きな一歩を踏み出したといえる。機会があったら泊まってみたい。」と話していました。
「THE BANK HATAGO HIKONE」は、7月24日にオープンしていて、
「HATAGO HIKONE 別邸」のベーグル店は8月8日、ホテルは8月9日にオープン予定です。
2025年7月31日(木) 18:53

全国学力テスト 滋賀県 全国平均を下回る

4月に行われた全国学力テストの結果が公表されました。滋賀県は、11回連続で小・中学校の国語、算数・数学で全国平均を下回りました。
小学6年生と中学3年生を対象に行われる全国学力テスト。
今年は、小学校では国語、算数、理科。
中学校では、国語、数学、理科が行われました。

滋賀県が、小、中の国語・算数・数学で正答率が全国平均を下回るのは11回連続、3年ごとに行われる理科についても全国平均を下回りました。

また、県が重点指導として進めている「読み解く力」について
滋賀県教育委員会・幼小中教育課の畑稔彦 課長は「必要な情報を取り込んだり、整理分析したりというところは正答率が上がってきている。一方で、自分の考えをまとめて発信するところが弱い。子どもたちが何が書けなくて困っているのかというところを分析し、指導改善に努めていくことが、足りない力を再度、伸ばしていく方策なのかなと思う。」とコメントしました。
滋賀県教育委員会は、今回の学力テストの結果を受け、市町の教育委員会との会議を8月に開く予定です。
2025年7月31日(木) 18:38

湖東記念病院国賠訴訟 国を相手取り控訴

殺人の罪で12年間服役した後、再審無罪となった湖東記念病院の元看護助手が、国と滋賀県に賠償を求めていた裁判は7月17日、大津地裁が滋賀県警の不当な捜査を認め、県に約3100万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。一方で国に対する請求は棄却され、原告はこの判決を不服とし31日に国のみを相手取って控訴しました。
元看護助手の西山美香さん(45歳)は、2003年に、東近江市の湖東記念病院で入院患者を殺害したとして、殺人の罪で懲役12年の実刑判決を受け服役。その後2020年に、やり直しの裁判=再審で無罪が確定しました。西山さんは、県警や検察の違法行為により殺人犯の汚名を着せられたとして、国と県に合わせて5500万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしていました。
7月17日、大津地裁は、警察官による違法な取り調べがあったとし、県に対し約3100万円の賠償を命じる判決を下しました。

この判決について県警本部・池内久晃本部長は「被告・滋賀県の主張が認められていない部分はありますが、今回の判決内容を重く受け止め、原告のご心労やご負担にも思いをいたし、控訴しないことと致しました。」と述べ、
滋賀県の三日月知事は「違法性が指摘されている判決に対して、控訴しないということはその違法性をみとめるということ。こういった県として判断させていただいたということを受けて、西山さんがどの様にお思いになるのか、西山さんの気持ちに寄り添った対応を考えていきたい」と述べました。
一方、大津地裁は、検察には調書に虚偽があったことは判断できなかったため違法性はないとし、国への請求は棄却していました。

大津地裁の判決を受けて、西山さんの弁護団は、国への請求が棄却されたことを不服とし、31日に国のみを相手取って控訴したことを発表しました。

控訴を受けて、大津地検の中山博晴次席検事は、「引き続き、国家賠償請求訴訟は係属することとなるので、答えは差し控える」とコメントしています。
2025年7月31日(木) 00:28

アニメ・映画の専門職大学 設置が中止に

彦根市は、「映画のまち彦根」を進めていこうと、市が誘致し、開校を目指していた映画やアニメの専門職大学の設置が中止となったことを発表しました。

彦根市で、映画やアニメなどの制作を学ぶ専門職大学の設置を進めていたのは、学校法人・吉田学園です。彦根市と吉田学園は、おととし3月に基本合意書、去年6月に、協定書を交わしています。

しかし、今年に入って事業が進んでいるように見受けられなかったことから、5月に就任した田島市長が先月、吉田学園と面談し、現状を確認したところ、このまま進めることが困難ということで、今月24日に吉田学園から基本合意と協定を解除したい申し出があったということです。

建設予定地は、当初、JR稲枝駅近くの民有地が考えられていましたが、去年6月の時点で、JR彦根駅東口から徒歩6分の市の土地を基本とすることになっていました。今後、この土地について、田島市長は、様々な関係機関と協議しながら有効活用を考えていきたいとしています。

なお吉田学園の吉田東吾理事長は、「このような結果になったことは誠に遺憾ですが、映画制作をはじめとしたコンテンツ産業の分野において、今後も彦根市との協力関係を築いていきたい」とコメントしています。
2025年7月31日(木) 00:17

竜王町が病児保育室を8月開所

竜王町は8月から、病児保育室を開所します。県内の6町の中では、初めての設置になるということです。

竜王町は、医療機関と提携し、町内在住などの条件を満たす生後6か月から就学前の子どもを対象にして、病気にかかった時や回復期に預けることができる病児保育室を8月に開設します。

この日は、医師や看護師ら関係者が集まり、施設見学や事業内容の確認などが行われました。町立竜王こども園内の一室60平方メートルを病児保育専用にして、仕切りや空気清浄機、ベッドなどが設置されています。保育士1人と看護師1人が対応し、定員は3人で、平日午前8時半から午後5時まで実施します。

町によりますと、2023年度に病児・病後児のための保育施設の需要について調査したところ、就学前児童の保護者のうち回答のあった75・2%が利用したいとし、2018年度と比較すると、31・8ポイント増加していました。共働き世帯の増加やコロナ禍などが背景にあるということです。提携する医療機関の医師も、診療の過程で病児保育に関する相談を受けていて、その必要性を肌で感じると話します。

利用には登録が必要で、現在、申請を受け付けているということです。  
2025年7月31日(木) 00:10

障スポ運営ノウハウをつなげ  青森県と新たな連携事業

今年の秋に開催される「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」。このうち障スポの大会運営に関するノウハウを継承するため、滋賀県と次回開催県の青森県との新たな連携事業が行われることになりました。


会見で、両知事は、障スポ大会の運営のノウハウを継承するため、今年、滋賀県で開かれる大会に、青森県から、職員や視覚障害者むけの実況を行うアナウンサーらを派遣することを明らかにしました。また、さらに来年、青森県で開催される大会に、大会を経験した滋賀県の職員や、手話通訳者らを派遣するということです。これは、三日月知事からの提案を、青森県側がうけたもので、開催を終えた県が、 次の大会開催県と連携するのは、初めての試みだということです。

三日月大造知事は「大会開催を経てその経験を開催した県から次開催する県に派遣する形が効果的ではないかと考えている」とし、青森県の宮下宗一郎知事は「滋賀県の経験を私たちに生かせることは大変貴重な機会をいただいたと思う。滋賀県と連携した、これらの事業をできれば次の開催県にも着実につなげていく、ここまでが青森県の仕事だと思っている」と話しました。

障スポ大会でこのような連携が行われる背景には、天候の悪化による突然のスケジュール変更への対応などで、より細やかな大会運営が必要なことがあります。この他、来県者に対するもてなしについても、簡単な手話を使うためのリーフレットやポスターの準備などを連携して進めているということです。
2025年7月30日(水) 21:55

自衛隊が射撃訓練の再開を要請

今年2月、高島市にある陸上自衛隊の演習場で、射撃訓練中に発射した砲弾1発の行方がわからなくなった問題。30日、陸上自衛隊の幹部らが市役所を訪れ、今城市長に問題が発生してから中止している射撃訓練の再開への了承を求めました。

この日、高島市を訪れたのは、自衛隊や防衛省の幹部ら5人です。

今城市長に要請書を手渡し、問題の発生以来、中止をしている饗庭野演習場での射撃訓練再開への理解と協力を求めました。この問題は、今年2月、高島市にある饗庭野演習場で、実弾射撃訓練中に発射した1発の砲弾の行方が分からなくなり、その後、目標としていた区域から西へ約2キロ離れた演習場内で破片の一部が確認されたものです。

陸上自衛隊では、砲弾が目標地点から大きくそれたことについて、火薬の量を誤った人為的ミスと説明しています。陸上自衛隊では、既に市や住民らに対して、問題が発生した原因や再発防止策などを説明していますが、今城市長は、再発防止策や要請書の内容などを見極めたうえで、訓練再開の可否について回答したいとしています。
2025年7月30日(水) 19:51

戦後80年特集「空襲に奪われた命」

東近江市石谷町に殉国碑があります。そこには山田順一さん(76)の2人の兄の名前が刻まれています。亡くなった当時、山田久司君は小学2年生、忠雄君は3歳でした。1945年(昭和20年)の7月30日朝、2人は艦載機の機銃掃射を受けて命を奪われました。「やっぱり親が苦労していると思う。兄貴がいてたらいいなと思う」。

遺族や県平和祈念館の話によりますと、兄弟2人は近くの広場へラジオ体操に行き、空襲警報が鳴って家路を急ぎ戻っていました。山田さんは次のように話しました。

「空襲警報が鳴ったので、2人が帰ってきて、親父はここで(縁側で)座っていたみたい。母親が玄関で、早く帰っておいでと下の子に言って、上の子は早いので、怖いので部屋に入って布団に潜って怖いと言って。(飛行機が)上から下がってきて裏からずっと鉄砲で撃って、上の子はまだ息があったが、下の子は玄関で即死。それを母親が抱いていたみたい。誰かを呼んできて(息のあった久司さんを)戸板にのせて病院に運んでいった。その間も上から撃ってくるので、隠れながら行ったので、あかんかったと聞いた」。

翌日7月31日に葬儀が営まれました。その時の久司君の同級生が読んだ弔辞が残っています。

「…僕たちはどんなに悲しいか知れないよ…」
「米英の憎い仇は、どんなことをしてもとって見せる…」
純粋で、悲しい憎しみの連鎖に子どもたちが否応なく巻き込まれていきます。

当時同級生で、葬儀にも出席したという久田政男さん(89)。久田さんは当日、機銃掃射の音が聞こえたと話します。
久田さんは「それはすごい音だったバリバリという音は。もうあの音だけは今でも忘れんわ。ここらでもすごかった」と話しました。

同級生だった久司君は足が速く、陸上のライバルだったと振り返ります。
「久司君とは競争相手でもあるし、何としても負けられんというような気持ちが子ども心にあった。僕より大きいし、足腰、足でも強いし、心臓も強かったと思う。長距離はやっぱり、よう走ったわ。(葬儀の弔辞で)なんとしても青年になったら航空兵になって、やっつけてやるという気持ちの言葉は忘れんな」。

県平和祈念館の田井中洋介副主幹は「この表は滋賀県に空襲が来た記録として確認できた資料の一覧です。7月下旬に相次いで滋賀県に空襲がありました。東近江市の石谷で子ども2人が亡くなったというのは7月30日のことです」と話し、「アメリカの空母ベローウッドから飛び立ったヘルキャットという艦載機が滋賀県の上空にやって来て、八日市飛行場南東にあった工場を攻撃したと記録があり、その攻撃の中で巻き添えになったとみられます」と説明しました。

1945年7月には、西日本各地をはじめ、県内へも米軍機による空襲がありました。航空機に搭載されている機銃は、船舶や列車、車両などを破壊する威力がありました。そんな恐ろしい銃弾が幼い兄弟を襲ったのです。

これは米海軍の空母「ベローウッド」の戦闘報告書です。7月30日、艦載機による攻撃について記載があります。しかし、この幼い兄弟の死と、目前で我が子を失った親の悲しみは、どこにも記されていません。

弟の山田さんは戦後生まれで、物心つくまで兄2人の存在を知りませんでした。
「親は話さなかった。やっぱり思い出すのがつらかったからだと思う。聞いても、これは何やと言うと、それの答えが出るだけで、こうやったこうやったと言うことはあまり聞いたことない」。

しかし、山田さんは、言葉にならない深い悲しみを抱えた両親のことが、胸に残っていると言います。「雨が降って(機銃掃射で穴があいた所から)雨漏りがしても、何もせずにぼーっとそこに座っていた。雨が降っても何もせずに濡れっぱなしでずっといたと。(父親は)テレビで戦争のことが流れると泣いていた」。

山田さんは、銃撃のすさまじさを物語る穴のあいた鴨居や削れた柱をよく覚えていると話します。家は改築して、今は空襲の痕跡は残っていませんが、久司君が撃たれた部屋の位置は、変わっていないということです。
「この部屋は傷だらけだった、それは覚えている。裏から向こうから来て撃って、ここで寝てたから、ここで。この部屋。家は建て替えたが場所は一緒、ここ」。
近くには当時の機銃掃射の痕跡が残る壁があるということです。

空襲で奪われた幼い兄弟の命。終戦まで、あと2週間でした。山田さんは無念さをにじませます。
「あと2週間早く戦争が終わっていたら大丈夫やったんやな。15日だから終戦が。あと2週間。それは親父が言っていた。あと2週間早く終わっていたら大丈夫だった」。

同級生の久司君を空襲で失った久田さんは、その数か月後に父親も亡くしました。戦争から帰還したものの、配属された沖縄・宮古島で激しい空襲にさらされた影響で心身が壊され、自ら命を絶ったと話します。同級生と父親を奪った戦争。久田さんは次のように力を込めました。


「年と共に、余計に忘れられなくなってくる。無差別で機銃掃射しているのと一緒。もう人間と思っていないのではないか。戦争そのものが、もう人間を変えてしまうのではないか。ウクライナへの侵略侵攻が始まって、それを見ると、やっぱり日本の80年前の戦争の罪悪や苦しみが、本当に戦地の苦しみがよく分かる。一番苦労するのは大人ではなく、子どもや女性、戦争があれば。それは同じこと。今から80年前の僕らがいろんなことやっていたことと戦地でやっていることは同じようなことだ」。

これは戦争末期、大津市の瀬田国民学校の子どもたちが描いた絵日記です。そこには空襲の不安にさらされる日常がまざまざと描かれています。県平和祈念館の把握によりますと、県内の空襲で少なくとも50人以上が亡くなり、180人以上が負傷しました。死亡した子どもは、この幼い兄弟だけではありません。80年前に終戦を迎えた戦争も、そして今ある戦争も、敵味方に関係なく、何の罪もない子どもが殺されるのが戦争です。

(報道部 福本雅俊)
2025年7月29日(火) 18:47

冷凍庫から女性の遺体 被告3人起訴内容認める

今年4月、長浜市の住宅で冷凍庫から女性の遺体が見つかった事件で、死体遺棄や死体遺棄ほう助の罪に問われている夫ら3人の初公判が28日、大津地裁で開かれました。
3人はいずれも、「間違いありません」と起訴内容を認めました。
死体遺棄の罪で起訴されているのは、亡くなった女性の夫(63歳)。
死体遺棄ほう助の罪で起訴されているのは、長浜市四ツ塚町の男(72歳)と、息子(49歳)です。
起訴状などによりますと、2020年9月7日頃、夫は妻(当時53歳)が亡くなったことを知りながら、長浜市四ツ塚町にある親子の自宅の冷凍庫に、今年4月2日まで4年以上にわたって遺体を放置したとされています。
また、この親子はその間、冷凍庫の電気代を負担し、周辺に消臭剤をまくなどして、夫の死体遺棄を手助けしたとされています。29日の初公判で3人は、いずれも「間違いありません」と起訴内容を認めました。
また検察側は冒頭陳述で、亡くなった女性は金銭トラブルをきっかけに親族から暴力を受けていて、夫は定期的に家に来ていた母親のヘルパーに女性のあざが見つかることを恐れ、親戚である親子の家に女性を住まわすようになったと指摘。
その後も女性は、親族からの指示を受けた親子から暴力を受け、容体が悪化し死亡したとしました。死因はわかっていません。
次回の公判は、9月16日に行われる予定です。
2025年7月29日(火) 18:26

新ごみ処理施設「トンネルコンポスト方式」中止方針を決定

彦根・愛荘・豊郷・甲良・多賀の1市4町でつくる広域行政組合は、新たに建設するごみ処理施設について、これまで検討が進められてきた「トンネルコンポスト方式」を中止する方針を決定しました。前の彦根市長からの方針転換となります。
28日は、3回目の管理者会議が開かれました。
ごみを微生物の発酵で、乾燥・分解する「トンネルコンポスト方式」については、4月の彦根市長選挙で、田島市長が見直しを訴えて初当選。
6月に開かれた第1回の会議では、田島市長が4町の町長に、環境省を訪れた結果、この方式では交付金2分の1は難しいという回答だったと説明し、見直し・中止を提案していました。
非公開で行われた28日の会議終了後、田島市長は「トンネルコンポスト方式による計画・施設整備については今回、中止する方針と決定しました」と述べました。

田島市長によりますと、4町の町長からは、交付金2分の1の実現が難しい以上「トンネルコンポスト方式」で進めていくのは困難といった意見などが出されたということです。

老朽化が進み、新たな施設整備が急務となっているごみ処理場。今後について田島市長は「焼却方式を基本として考えていくが、減額できる手法については、今後さらに検討を重ねるということで(4町に)了承をいただいた」と述べました。
組合では、8月に開かれる組合の議会に、すでに計上されている「トンネルコンポスト方式」に伴う実証実験の費用・約440万円を減額する補正予算案を提出することにしています。
2025年7月28日(月) 19:57

警察・消防と協力 中学校で子どもたちを守る訓練

草津市の高穂中学校では28日、教職員らが不審者の侵入など不測の事態から子供たちの安全を守るための訓練が行われました。
このうち不審者対応訓練は、校内に生徒の関係者を名乗る人物が侵入し、生徒との面会を求めて暴れ出すという想定で行われました。
教員らはナイフを振り回す不審者をさすまたを使って押さえつけるまでの一連の流れを確認しました。
また教室では、内線を使った職員室への連絡や机やいすなどでバリケードを作るなど、生徒たちの安全を確保する訓練を行いました。
そして訓練の終了後には、講師を務めた警察官が、さすまたのより効果的な使用方法などをアドバイスしました。

この他、消防訓練も行われ、教職員らが怪我の応急処置の方法やAEDの使い方、消火設備の使い方などを消防隊員から学びました。
2025年7月28日(月) 19:46

陸上自衛隊・砲弾の着弾不明問題「基本動作の不備」が原因

高島市の陸上自衛隊饗庭野演習場で射撃訓練中に砲弾1発の弾着が不明となった問題で、陸上自衛隊は26日、高島市長や住民らに対して事故原因が人的なミスだったと説明しました。

この問題は、今年2月3日、陸上自衛隊の饗庭野演習場で、155ミリりゅう弾砲3門の射撃訓練中に発射した1発の砲弾の行方が分からなくなったもので、陸上自衛隊は目標としていた区域から西へ約2キロ離れた演習場内で見つかった金属片が、不明となっていた砲弾の一部だったと7月17日に発表しました。

説明によりますと、一つの砲弾に火薬を1個だけ装填すべきなのに2個装填して発射したことで、砲弾の飛距離がのびたことが原因と判明。

火薬を装填する際に砲身内を目視で確認するなど基本的な動作を怠っていたということです。

再発防止策として、饗庭野演習場で同じ榴弾砲を発射する際は、火薬1個と砲弾1個を1対ずつ同じ場所に置くことや、陸上自衛隊全体で使う教本を改正して火薬を詰める場所などを目視で確認することを明記したということです。

高島市などによりますと、饗庭野演習場では2015年7月から2021年6月までの間に、重機関銃の跳ねた銃弾が民家の屋根を壊したり、迫撃砲の砲弾が演習場外に着弾したりする事案が4件発生しています。
今回の問題も含めて5件とも人的なミスが原因でした。
高島市・今城市長は「今回の事案は5度目ということで、どれもヒューマンエラーということなので、そのつど講じられてきた安全対策が生かされなかったということは、まず重大なことだと受け止めている。原因究明と再発防止策については、これがしっかりと安全教育も含めて、実行されなければ意味がないと思っているので、そこが何よりも重要だと思う」と述べました。
なお、高島市によりますと、陸上自衛隊から実弾射撃訓練の再開を求めるため、30日に高島市を訪問したいとの申し入れがあったということです。
2025年7月28日(月) 18:47

複十字シール運動 副知事に募金活度などへの協力を要請

結核を中心とした胸の病気をなくそうと募金活動を行う「複十字シール運動」の滋賀県内の推進団体が28日、滋賀県庁を訪れ岸本織江副知事に活動への協力を要請しました。
県庁を訪れたのは、複十字シール運動を推進する滋賀県健康づくり財団と滋賀県地域女性団体連合会の関係者ら7人です。

複十字は、結核予防運動の世界共通のシンボルで、結核を中心とする胸の病気の啓発や海外での結核対策支援などの資金を募るため、国内でも1952年から複十字シール運動が展開されています。

県庁を訪れた財団の山元雅司理事長は、出迎えた岸本副知事に、県内の結核患者の発生状況などを説明するとともに活動への協力を求めました。全国的に結核の患者は減る傾向にありますが、未だに県内でも年間で90人あまりの新たな患者が治療を受けているということです。
運動は、8月1日から年末まで行われ、財団などでは期間中にイベント会場での募金活動などを行うことにしています。
2025年7月27日(日) 18:17

楽しく学ぼう「おおつエコフェスタ」

大津市では27日、環境やエネルギ―について家族で学ぶイベントが開かれました。この「おおつエコフェスタ」は、夏休みにあわせて毎年、大津市が開いているものです。
27日は、環境団体や企業などから合わせて22のブースが出され、ピアザ淡海の会場は、多くの家族連れらで賑わいました。


出展ブースのうち、「お買い物ゲーム」では、ゲーム感覚で買う商品を選び、日々の買い物も環境への配慮につながると学んでいました。また、別のブースでは、自宅の家電や断熱材などの状況から、地球温暖化の防止につながる暮らし方の提案を受けていました。

他にも、電気の仕組みを学ぶ実験や、びわ湖のさかな釣りゲームなどもあり、参加者が家族で楽しみながら、環境についての理解を深めていました。

2025年7月27日(日) 18:12

地域のヒーロー!消防団 訓練大会開催

東近江市では、27日、県内の消防団が参加し消火の技術を競う訓練大会が行われました。この訓練大会は、消防団員の日ごろの練習の成果を披露する場として、毎年行われており、今年で60回目を迎えました。27日の大会では、県内の消防団から18のチーム、延べ80人が参加し、消防ポンプ車や小型ポンプを使って標的を倒すまでの時間と、その操作の正確さが競われました。団員らの連携と標的に放水する確実な技術に、会場からは大きな拍手が送られていました。
県内では、約7200人の消防団員が活動していますが、その数は減少傾向にあり、大きな課題となっています。滋賀県 防災危機管理局 田中大さんは、「火災現場での活動も期待されているが、大規模災害における地域防災の要として地域住民の初期における救助・避難活動を担っていただく存在なので、消防団の活性化が重要。」と話していました。
2025年7月26日(土) 19:18

パン屋さん体験

びわ湖大津プリンスホテルで、子どもを対象にした「パン屋さん体験」が開かれました。

体験会は、ホテルが夏休みの自由研究や絵日記などに活用してもらおうと開催し、子どもら約30人が参加しました。パンの形は愛らしいビワコオオナマズ。
子どもたちは、パン職人の指導を受けながら、生地を手でこねてのばし、丁寧に円錐形の器具に巻きつけて形を整えていました。

目やヒレにあたる部分はクッキー生地で表現。その後、県内の農家がつくったトマトを使ったカスタードクリームをたっぷりと中に入れて、チョコレートで目やリボンも作っていました。

会場はホテル最上階で、参加者は、びわ湖を臨む壮大な光景も楽しんでいました。

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