2026年5月30日(土) 19:08
【記者解説】ドクターヘリの安定運航の確保を求め関西広域連合が国に緊急要請
整備士不足など全国各地で運休や減便の問題が生じている救急医療用ヘリコプター「ドクターヘリ」。
安定的な運航の体制確保を求めて、関西広域連合は国に緊急要請を行いました。
27日、厚生労働省を訪れたのは、関西広域連合の連合長を務める滋賀県の三日月大造知事と同じく医療担当委員の徳島県、後藤田正純知事です。
2人は、上野賢一郎厚生労働大臣にドクターヘリによる救急医療提供体制の確保に向けた緊急要請を行いました。
関西広域連合が管轄する近畿2府4県と鳥取県、徳島県では、もともと8機のドクターヘリが配備されていましたが、整備士の退職や休職などが相次ぎ、今年度から大阪府、徳島県の2機が運休を余儀なくされる状況となっています。(徳島県は6月8日から運航再開予定)
さらに、今年の夏以降は、兵庫県と兵庫県・京都府・鳥取県をエリアとする3府県共同ヘリも運休になるということです。
また、滋賀県は、栗東市にある済生会滋賀県病院に配備されていて、「京滋ドクターヘリ」として、滋賀県と京都府南部をエリアとしていますが、整備士不足という同じ理由で、去年7月から今年3月までに合わせて48日間の運休が生じています。
ドクターヘリのガイドラインには、操縦士と整備士が1人ずつ乗ることが決められていて、操縦士を補佐する整備士が同乗する必要があります。
ドクターヘリは民間の運航事業者への委託が多く、整備士の退職や休職が近年相次いでいて、「整備士が確保できない」という状況が全国に広がっているということです。
このような状況を受けて、厚生労働省では今年3月に「整備士に代わり操縦士を同乗者とすることは差し支えない」とする特別措置を認めました。ただ、その判断は、「都道府県等が必要と認める場合には」となっていて、国ではなく、自治体での判断となっています。安全面での懸念などもあり、三日月連合長は、「国が主導して、責任を持って関係団体と調整したルールを明確に示してほしい」と緩和の方向性を国の責任で明確にしてほしいと話していました。