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【記者解説】近江牛の事故”起立困難”にAIで挑む 竜王町の岡喜牧場

2026年5月11日(月) 20:14
飼育されるウシが死亡する原因の1つとなっている「起立困難」。ウシの「起立困難」は、牛舎内のくぼみにはまってしまうなどの理由でウシが起きあがれなくなり、げっぷが出来ず、最悪の場合 死に至る危険な事故です。この事故を防ぐためには、早期の発見が必要でそのために夜中も見回りを行う肥育農家もあるといいます。これを、AIの力で守ろうという取り組みが竜王町の岡喜牧場で進められています。
岡喜牧場でもウシの起立困難は深刻な問題となっていて、15年間で起きたウシの死亡事故のうち約3分の1、被害総額では38.8%にも及ぶといいます。

岡喜牧場・岡山健喜代表取締役「色々な事故がある中で出荷前の丸々とした牛が起き上がれなくなることが一番ダメージが大きい」
岡喜牧場・久 康弘牧場長「血統的にも太る牛に改良されているし、肥育農家もそういう牛を作りたいと思ってやっているので、起立困難で死亡する事故は増える」

そのとき、知人が教えてくれたのが、NTTテクノクロスが開発するAIサービス「BUJIDAS」でした。「BUJIDAS」では、カメラが常にウシの姿勢を監視し、それをAIで分析、起立困難に陥るような危ない姿勢だと判断したら「おーい」といった声が掛けられます。すると牛が顔をあげ、事故防止につながります。異常な体勢を検知したこと・解消したことはメールで通知され、画像で状況を確認することも出来ます。

ただ、もちろん費用がかかります。岡喜牧場では初期費用として170万円ほどで、カメラ台数に応じたランニングコストも必要です。それでも、岡喜牧場 岡山代表取締役は「一頭が起立困難になったら100万円損失になるので」と、国の補助金も活用して試験的に導入することにしました。対象としたのは最も出荷に近い60頭。カメラ1台で12頭のウシを見守ります。

導入後、事故は起こっていません。また、エサを食べた後や人がいない時間帯に「声かけ」が多く作動していてリスクが高まっていることも分かったということです。

このAIサービスを開発したNTTテクノクロスの赤野間信行マネージャーは「夜の見回りが必須であった農家の方々のライフスタイルを大きく変えるテクノロジーだと思う」と事故を防いでいる実績に喜びを示しています。また、人手不足などの課題解決のためにAIといった技術を応用することについて、同社の大家眸美アシスタントマネージャーは「AIを使ったサービスも増えてくると思う。実際に困っていることの”ワード”と”解決””AIサービス”などで検索をかけていただけると良いと思う」としています。

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