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【記者解説】保護司殺人事件から2年 草津市で犯罪被害者の視点から更生保護を考える講演会

2026年5月26日(火) 19:40
今から2年前の5月24日。大津市の住宅で保護司の男性が殺害される事件が発生しました。
まずは事件について振り返ります。
この事件は、おととし5月、大津市仰木の里東の住宅で、この家に住むレストラン経営で保護司の新庄博志さん・当時60歳が死亡しているのが見つかったものです。
逮捕されたのは、大津市仰木の里に住む、無職・飯塚紘平被告 37歳。新庄さんの胸や首をナイフや斧で突き刺したり、斬りつけるなどして殺害したとされています。
今年3月に行われた裁判で、飯塚被告側は、中学生の頃から聞こえ始めた「守護神様の声」という幻聴に支配され、心神耗弱状態だったと主張していました。しかし大津地裁は、被告には完全な責任能力があったとして、検察側が求刑した通り、無期懲役の判決を言い渡しました。飯塚被告側は判決を不服として控訴しています。

●犯罪をした人の更生を支援する保護司が標的になり、社会に非常に大きな影響を与えた事件でした。
原田記者:保護司とは、犯罪や非行をした人たちが再び罪を犯すことがないよう、法務省から委嘱を受け、その立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。

飯塚被告はこの事件の以前に強盗事件を起こして逮捕・起訴されていて、新庄さんが更生保護を担当していました。
この事件を受けて、保護司の安全確保や活動環境、担い手不足が大きな課題として取り上げられ、去年12月には改正保護司法が国会で成立、公布されました。


●新庄さんの事件のような痛ましい結果を招かないために、様々な措置が取られ始めているんですね。
原田記者:特に保護司の自宅以外の面接場所の確保に関しては、公共スペースを活用するなど、面接場所の選択肢を広げていく取り組みが進められています。
他にも、様々な取り組みが行われています。
犯罪をした人の更生を支える保護司ですが、事件によって生まれる被害者や、被害者家族の視点からその苦しみをどのように受け止め、更生支援に反映させていくのかを考える講演会が25日、草津市で開かれました。

事件発生から2年を迎えるにあたり、草津市内では25日、犯罪被害者の視点から更生保護について考える講演会が開かれ、約120人が参加しました。「妻を失った日からきょうまで―26年の歩み」と題された講演に登壇したのは、高羽悟さんです。

高羽さんは1999年、愛知県名古屋市で発生した殺人事件で、突然、妻を奪われました。事件は長年にわたって未解決のままでしたが、去年10月ついに容疑者が逮捕されました。
講演で高羽さんは、犯人が逮捕されることを信じて26年間にわたり、玄関に血痕の残った自宅を引き払わず、家賃を払い続けたことや、街頭に立って情報提供を呼び掛けてきたことなど自身の体験について語りました。

原田記者:今回の取材で保護司の方が、犯罪をした人の更生を目指していた一方、犯罪被害者のことはあまり考えたことがなかったと話されているのが印象的でした。被害者感情により寄った更生支援につなげていただきたいです。また、更生支援の在り方が今後、どのように変わっていくのか、引き続き取材したいと思います。

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