【記者解説】三十三間山の風力発電に反対の声
2026年5月27日(水) 19:23
三十三間山に今、計画されているのが風力発電です。これに対し、反対の声があがっています。
予定されているのは、高島市と福井県若狭町にまたがる「江若風力発電」です。
「江若風力発電」は、ジャパンウィンドエンジニアリングが進めているもので、およそ13haに風車20基を設置する計画です。
出力は約8万6000kwと大規模なもので、電力は伝送設備を使って、希望者に販売される見込みです。

●国有林の三十三間山。開発の許可は得られるのか
そのためには「環境アセスメント」が必要です。環境アセスメントは、生態系や自然環境への影響を調査・予測・評価するもので、開発する事業者が責任を持って行います。三十三間山に予定される風力発電に対してはすでに進められていて、現在、準備書を作成中です。

●風力発電に反対の声、どういったことが懸念されているのか
1番は、豊かな自然への影響です。風車の設置予定地は山の尾根部分です。
ブナ林は「びわ湖の水源」高島市の森で、重要な役割を果たしています。
クマタカは、絶滅が危惧されていて、三十三間山はその重要な生息地となっています。

このほか景観への影響、騒音なども懸念されています。
ジャパンウィンドエンジニアリングも住民の理解には重きをおいています。去年11月には発電規模を17%縮小する方針を説明しました。これにより風車の大きさはひと回り小さくなり、面積や削る土の量も減るとしています。

しかし、市民の納得を得るのは難しく、説明会の後には新たな市民団体「三十三間山の風力発電を考える会」も発足しました。
地域にとって大切な山、その理由は自然だけではないといいます。
三十三間山の風力発電を考える会の是永 宙さんは「京都の三十三間堂に木を送り出したり誇らしい歴史の1ページでもある。湧き出る水で生かされてきた感謝を大事にしたいという意見がある」と話します。
この山を知らない市民にも、魅力や文化を知ってもらいたいと活動をしています。また事業者が行う環境アセスメントの妥当性を判断できるよう、専門家を交えた植生調査なども進めています。
●高島市は、どう考えているのか?
観察会に参加した高島市の今城市長は、次のように話しています
高島市・今城克啓市長「きょうも市民の皆さんと(生き物観察会を)体験したが非常に貴重な自然。これをしっかり守って活用していかないといけない。そのためにこの場所で風力発電はふさわしくないと思うので、事業中止を求めていかなければならない」
今城市長は、若狭町と連携して中止を求めていきたいとしています。一方で、市民の声も重要だとしています。私たちも、どうあるべきかしっかりと考えて、意見を出していく必要があると感じました。