ダイビング実習中の死亡事故 社会奉仕活動など盛り込み和解
2026年9月2日(水) 20:04
この事故は2020年、福井県南越前町で行われていた専門学校のダイビングの実習中に、参加していた大津市の伊藤駿希さん(当時19)が溺れて死亡したものです。

インストラクターの男性は、業務上過失致死の罪で執行猶予の付いた有罪判決が確定していますが、伊藤さんの遺族は、注意義務を怠ったとしてインストラクターの男性と実習を担当した会社を相手に損害賠償などを求め、去年8月、大津地裁に提訴していました。

事故から6年。遺族が会見を開き、和解が成立したことを明らかにしました。
和解の条項には、インストラクターの男性と実習を担当した会社が8850万円を支払うことに加え、年に1回、びわ湖の清掃活動など公共の場や福祉施設などでの社会奉仕活動を行うことや、遺族がデザインしたクリアファイルを被告側が自ら関係先に配布することなどが盛り込まれました。
遺族側の弁護士によりますと、和解条項に社会奉仕活動が盛り込まれるのは、極めて異例だということです。

駿希さんの父親は「こういった事故を二度と繰り返さない。事故を絶対に忘れないために駿希の生きた証をしっかり残すことが事故が残した貴重な教訓となり、その教訓をこれから先も大切にしながら、決して風化させない。次の世代のために教訓を繋いでいく考えに至った」と話し、遺族側の石田達也弁護士は「ある意味、民事裁判のこれまでの通例というか、常識的な対応を超えて、被害者救済の在り方にかなり大きな一石を投じる新しい被害者救済の在り方を定義してくれたと、そのように評価している」と述べました。