600年続く伝統守れ 高校生の手で政所茶の茶摘み
2025年5月28日(水) 18:34

茶摘みを行なったのは、八日市南高校の食品科の生徒24人です。
東近江市の奥永源寺地域にある政所町は、古くから政所茶を栽培してきた地域です。
政所茶は、約600年以上前の室町時代から栽培されてきたとされる在来品種のお茶で、独特の苦みと渋みが特徴です。

しかし近年は、生産地の過疎化や農家の高齢化に伴い、収穫量が減少しています。
八日市南高校では、地域の財産でもある政所茶を通して、食文化や歴史を学んでもらおうと、休耕した茶畑を借りて政所茶の栽培を行っています。28日に収穫されたのは玉露の新茶です。

玉露は新芽が成長する時期に日光を遮る被覆材をかけることで渋みの成分が抑えられ、甘味の成分が茶葉に残り、一般的な煎茶と比べると、甘味が強い特徴があります。手間がかかるため生産量が少なく高級品とされています。
収穫された玉露は市内の工場で加工され、先週収穫された煎茶と合わせて学校で販売されるということです。
参加した生徒は「6月下旬に煎茶と玉露の販売があるので、ぜひ来てください!」と呼び掛けていました。