介護中の夫を殺害した女の初公判 罪を認める
2025年12月5日(金) 20:07
今年1月、当時草津市のマンションで、介護していた夫の首にひもを巻きつけて殺害したとして、殺人の罪に問われている71歳の女の裁判員裁判が5日から大津地裁で始まり、女は罪を認めました。弁護側は情状酌量を求めています。
殺人の罪に問われているのは大津市に住む無職の女(71)です。
起訴状などによりますと、女は今年1月、当時住んでいた草津市野路のマンションの自宅で、同居する夫(当時76)の首を紐で締め付け、窒息させて殺害したとされています。
初公判となった5日の裁判員裁判で女は起訴内容に対し、「検察官の言われた通りです」と罪を認めました。
裁判は被告の量刑が争点となり、検察側は冒頭陳述で、犯行後も首に巻き付けた紐をこたつの木枠にくくりつけて夫の首を絞めるなど、強固な殺意に基づく執拗なものであると指摘しました。
一方、弁護側は被告が脳出血の影響で左手などが不自由な中、認知症が進む夫の介護が続くことに絶望し犯行に及んだことや、女が事件後「介護のことを誰にも相談せず、夫を殺害したことを後悔し反省している」と訴えました。
今回の裁判は8日に女に対する尋問などが行われた後、9日に結審し、11日に判決が言い渡されます。