【記者解説】地引網体験で地元漁師とびわ湖の今を学ぶ
2026年6月16日(火) 19:13
びわ湖や漁業について知ってもらおうという催しが14日、大津市内で開かれ、親子連れらが地引網を体験しました。
この催しはJAF滋賀支部や地元漁師らが開いたもので、県内外から親子連れなど約70人が参加しました。参加者は、はじめに漁師からびわ湖には約50種類の魚が生息し、このうち16種類がびわ湖の固有種であることなどを教えてもらいました。
この後、水上で広げた網の両端を陸から引き上げて魚を取る「地引網」を体験。漁師の指導を受けながら、精一杯網を引きました。

引き上げた網には、外来種のブラックバスやブルーギルのほか、びわ湖固有種のホンモロコ、それにアユやワカサギなどがかかっていて、子どもたちが大喜びで魚に触れていました。

県漁業協同組合連合青壮年会・今井良平会長は「びわ湖にいっぱい魚がいるのを知ってもらえたのでよかった。今漁業者が減っているので、魚を見てびわ湖や漁業に興味を持ってもらい、漁師になる人が増えれば」と話していました。
漁の後は、びわ湖のワカサギを使った唐揚げや佃煮が振舞われ、参加者はびわ湖の恵みを味わっていました。
≪記者解説≫
関記者:今回、参加者が体験した地引網漁は、実際にはびわ湖の漁としては行われていません。
びわ湖での漁といえば、水中にカーテンのように網を張り、引っかかった魚を獲る「刺し網漁」や、沖合へ杭を並べたてて網を張り、「つぼ」と呼ばれる部分へ誘導して魚を獲る定置網の一種である「えり漁」などがあります。


ただ、県漁業協同組合連合青壮年会によりますと、法律や漁業権の関係で一般の方がこれらの漁をすることはできないということです。
しかし、今回の地引網は特別な許可を得た上で行われました。多くの参加者が一緒に網をひっぱり、魚を取ることができるので、漁を体験したり魚に直接触れるには、まさに持ってこいの漁法だそうです。今回は岸から15mほどのところに網が張られ、それを皆で引っ張りました。

今回の体験ではびわ湖の自然に触れてもらうだけでなく、漁業や漁師に関心を持ってもらおうという狙いもありました。

現在、びわ湖で漁業に従事する漁師の数は、約570人ということですが、担い手不足や高齢化に苦しんでいます。2024年には、19の漁協が合併し「滋賀びわ湖漁業協同組合が誕生するなど、大きな変化もありました。持続可能な漁業の実現へ模索が続いています。