びわ湖のアユ漁解禁 初日の水揚げ量は低い水準に
2025年12月1日(月) 19:05
午前4時の大津市堅田漁港。アユ漁解禁日の1日、堅田漁業協同組合の副組合長・今井政治さんの船が、びわ湖のおよそ3キロ北に仕掛けた定置網の「魞(えり)」に向かい、「ツボ」と呼ばれる先端部に追い込まれた小さなアユをすくい上げていきます。
今井さんが水揚げしたアユの稚魚は約45キロで、これまでで最低だった昨シーズンからは回復したもの、その前年と比べても約4分の1しか獲れず、依然として低い水準に留まっています。

アユ漁歴35年以上の今井さんは「昨年よりマシ。昨年は20キロ。今年は45キロ。この先どうなるか心配。」と困惑した声で話していました。
滋賀県によりますと1日、びわ湖全体で水揚げされたアユの量はおよそ1トンで、平年の32.8%に留まっています。

滋賀県水産課は、初日の水揚げ量が去年より回復したことについて、「水温が高かったことや渇水などの影響があったものの人工河川の運用を遅らせるなどの対策で一定の成果が得られた」とする一方、依然として漁獲量が少ないことに懸念を示しています。