安土城跡で新たな謎か 滋賀県の発掘調査で建物の礎石など発見
2025年12月3日(水) 18:50
発表によりますと、今年度は天主台の東南にある郭の約590平方メートルを調査しました。約240平方メートルの範囲に一辺が80センチ程度の建物の礎石が新たに21個見つかったほか、石列も発見されました。

今回見つかった石列は、これまでの調査で天主台東側にある郭で確認されていた石列とつながっていることが判明。さらに南に向きを変えて約5・5メートル続いていることが確認されました。
滋賀県文化財保護課によりますと、新たに見つかった石列や礎石から、天主台東側の郭だけでなく東南側の郭にも別の大規模な建物が存在した可能性があるとしています。また、礎石は熱を受けてうっすらと赤色に変化していて、消失時の火災の影響とみられるということです。

滋賀県文化財保護課の安土城・城郭調査係 担当者は「礎石が20数個見つかっているが、これが一つの建物だとすると非常に大きな一つの郭の中に巨大な建物が建っていたことになるので、また一つ安土城の新たな謎が増えることになる。今後しっかりと調査をして明らかにしていきたい」と話していました。
今後、礎石の抜き取り跡や石列の全体像を調べ、天主台への入り口周辺にあった建物の規模や機能について調査していくということです。現地の一般公開は、事前申し込み不要で12月6日に予定されています。