召集令状交付など 兵事関係文書を展示
2025年8月22日(金) 19:17

館内では、「赤紙」と呼ばれた召集令状や令状を配達するまでの業務が記された動員実施業務書、さらに海軍志願兵の勧誘について県から市町村にポスター掲示などを求める文書など合わせて約40点が展示されています。


資料館によりますと、兵事関係文書は、旧大郷村役場で、召集令状の交付などを担当する兵事係だった故・西邑仁平さんが、終戦時に軍部から焼却命令を受けたものの、自宅に持ち帰って保管していたものだということです。西邑さんは実際に赤紙を届け、その家族らと接していたと言います。
浅井歴史民俗資料館・福井智英館長は「軍の命令に背いて、ひそかにリヤカーで自宅まで運んで長い間持っておられたもの。自分の村でたくさんの戦死者が出て、その戦死者たちの苦労や血のにじむような思いが無駄になってしまう。戦争の恐ろしさ、平和の尊さを伝えていくという思いが仁平さんにあったと思うし、見ていただいた方には自分事として捉えてほしいと思う」と話していました。
当時の兵事行政に関するまとまった資料が残っているのは、全国的にも珍しいということです。展示は8月31日まで行われています。
