1市4町の新ごみ処理施設 方式見直しの関連議案は否決に
2025年8月26日(火) 19:05

25日午後に開かれた広域行政組合の議会。市長・町長らの執行部側から、ごみを微生物の発酵で、乾燥・分解する「トンネルコンポスト方式」の中止に向けてすでに計上されている実証実験の費用を減額するなどの補正予算案が提出されました。

彦根市と愛荘・豊郷・甲良・多賀の4町でつくる新しいごみ処理施設については、4月の彦根市長選挙で「トンネルコンポスト方式」の見直しを訴え当選した田島市長が、この方式では、予定している国からの交付金2分の1は難しいなどと4町の町長らに中止を提案し、3回の協議を経て中止の方針を決めていました。
広域行政組合の議会は、1市4町の議員から選出された19人の議員で構成されています。
彦根市議会の北川議員から「補助が3分の1であっても、焼却炉方式より(トンネルコンポスト方式が)安いという事実を無視した判断だと考えています。この数字を踏まえてもなお、中止の方が市民にとって有利だと言える根拠を具体的な数字で示してください」との意見に対し、
田島市長は「単に金銭的な問題だけではなく、時間的経緯についても、トンネルコンポスト方式に切り替えた場合は、どのような方式で用地を選定していくのかの決定や、環境アセスメントで時間が必要になってくるということを考慮の1点に加えるべきだと考えている」と、まだ用地が決まっていないこともトンネルコンポスト方式を中止する理由のひとつとし、今後については焼却方式を基本に、場所はトンネルコンポスト方式に決定する前に検討されていた彦根市・西清崎地区を優先して検討すると説明しました。

そして午後8時ごろに行われた採決は、賛成9・反対9の同じ数となり、議長裁決で「トンネルコンポスト方式中止」の関連議案は否決されました。

田島市長は「丁寧に提案説明などはしたつもりですが、残念です。このまま進めても多分平行線で結果は変わらないでしょうから…。副管理者(4町長)の皆さんと丁寧に相談したい」と述べました。