「瀬田の唐橋」に落書き 住民ら憤り
2025年12月9日(火) 19:06

近くに住む礒田英清さんは12月初旬、散歩中に唐橋の落書きに気づきました。
「瀬田の唐橋は、大津市の大きな誇りになっている。これを守り続けていく唐橋の伝統をね。たくさんの人々が掃除されたりしている、守るために。やはりこれはちょっと許せない」と力を込めました。

落書きは1カ所だけでなく、橋脚や付近の路面、ベンチなど確認できるだけで約10カ所に上りました。唐橋の近くには、大ムカデを退治した伝説にちなみ、弓を射る武士が表現されている斜面にも落書きがありました。
「橋守神社」として知られる龍王宮秀郷社の代表役員、平井章夫さんは、次のように話しました。「参拝者に説明する中で『これ落書きじゃないですか?』と言われた時に分かった。ものすごくショックを受けている。悪質だ。落書きではなく、描いた人はアートと思っているかもしれないが、いい加減にしてほしい」。

また、自転車でびわ湖を1周する「ビワイチ」のルート周辺の公衆トイレや路面にも落書きが確認できました。瀬田川観光船組合の𠮷川勝美組合長は「週に何回かきれいにして、少しでもきれいに使ってもらおうとやっているのに、それをこんな落書きして、何をしているんだと」と憤りを隠しませんでした。

11月21日以降、住民らから110番通報を受け、大津警察署は器物損壊容疑で捜査を進めています。県大津土木事務所によりますと、唐橋への落書きが5カ所で確認されたとし、警察への被害届提出を検討していて、今月中に対応を決めるとしています。