大津市消防職員落下死亡事故 事故の調査結果を公表
2025年12月17日(水) 18:57
去年8月、大津市中消防署でロープを使って要救助者を引き上げる訓練を行っていた消防隊員の青木裕樹さん・当時31歳が、ベランダから約4・7メートル下の地面に落下。病院に運ばれましたがその後死亡が確認されました。

この事故で大津区検は、当時、青木さんの上司で訓練を指揮していた隊長を業務上過失致死の疑いで略式起訴していて、大津簡易裁判所は11月26日、罰金50万円の略式命令を出しました。
そして12月17日、捜査機関による捜査が終了したとして大津市消防局は調査結果を公表しました。

報告書によりますと、訓練の中で隊員の体重を支えるオープンスリングと呼ばれる帯状の器具がなんらかの理由で解けたこと、本来、別々の独立した支点を設定するべき2本のロープが同じ支点に設定されていたこと、訓練に参加していた隊長が安全管理員を兼任しており、安全管理に専念する人員を配置できていなかったことなどが、事故の直接的な原因とされました。

大津市消防局では、訓練時の安全管理に関する独自マニュアルの策定や、隊員間での技術・知識の統一を進め、再発防止に取り組んでいくとしています。