友情バトンを未来につなげ 中国湖南省で平和祈念行事
2025年11月13日(木) 18:56
平和祈念行事は9日、湖南省長沙市で行われた式典からスタートしました。
今回、湖南省を訪問したのは、三日月知事をはじめ、滋賀県議会や書道協会、戦死者の遺族らで構成された150人を超える県の平和友好交流団です。

どちらも湖を持つことで繋がりが生まれた滋賀県と湖南省は、1983年に友好協定を結び、経済や文化・人の交流を続けてきました。

戦後80年に合わせて行われた今回の平和祈念行事には、次世代を含めた交流を未来の平和につなげたい狙いから、県内の高校生44人も同行しています。


式典では、それぞれの代表が筆を走らせ、書を交換する場面や、両都市の高校生がともに合唱をする場面もあり、様々な形で交流を深めていく決意が示されました。

式典のあと一行は、一度は埋め立てられた湿地帯を再び湖に戻した松雅湖のほとりに集まり、植樹にのぞみました。
冒頭、銭麗霞 長沙市副市長は「植樹には美しい友情の象徴であるキンモクセイを選んだ。秋、その香りが漂う度に友情を確かめたい」と挨拶し、県議会の目片信悟議長も次のように答えました。
県議会・目片信悟議長「この木々が清らかな空気をもたらし豊かな生態系を育むように私たちの友情もまた広がり続けていくことを心から願ってやまない」
植樹では、それぞれの世代が協力しながら友好協定締結42年にちなんだ42本の木を植えていきました。

さらに、今回の訪問では初めて、湖南省のトップにあたる中国共産党 瀋暁明 湖南省委員会書記と三日月知事との会談が実現。40年を超える交流がさらに一歩前進した形となりました。

滋賀県・三日月知事は「文化、スポーツ産業・イノベーション、健康・養老、いずれも青少年をキーワードにしながら何ができるか私から提案した。いずれも書記から強い賛意とともに、医師であり博士であり書記であるリーダーならではのコメントをいただいたので、これを次に活かしていきたい」「これも平和なくして交流なし。お互いの信頼関係のもとに、平和を大切に思う気持ちを持ち続けて、“誠信の交わり“雨森芳洲先生の教えを体現したい。」と今後の関係強化への考えを述べました。